●足助町におけるEM活動

〜その取り組みと現状〜

◎EM工房もみじ 活動の核となる施設と仲間

「EM工房もみじ」とは

 足助町は水と緑の豊かな環境に恵まれた土地です。
しかし、最近では各家庭から排出される生活排水によって水質が悪化してきています。

 そこで、「EM工房もみじ」では、山里の豊かな環境を取り戻すために、環境問題に関心を持つ5人のEM普及指導員等が中心となって、EM活性液の製造・販売・普及を行なっています。

正面入り口 施設内の様子
  
百倍利器 作業の様子

◎中心市街地の利用状況と水質の変化


○ 自治会ごとの取り扱い分布
 全戸数  EM利用戸数 利用率
親王町 95 戸 32 戸 34 %
田町 146 戸 37 戸 25 %
本町 93 戸 13 戸 14 %
新町 91 戸 21 戸 23 %
西町 123 戸 66 戸 54 %
宮町 43 戸 10 戸 23 %
松栄町 49 戸 6 戸 12 %
合計 640戸 185戸 29%
上流域



下流域
中心市街地の様子
※7自治会に2,056 人が住んでいます
(H16 年9 月調べ)


◎足助の川における水質の変化

調査地点 生物化学的酸素要求量(BOD) (単位 mg/L ) 大腸菌群数(単位 MPN/100mL)
H11 H12 H13 H14 H15 H11 H12 H13 H14 H15
足助川 菅野橋下 0.6 0.6 0.6 0.7 0.6 12,300 3,100 2,900 2,800 4,200 上流
今朝平橋下 0.7 0.7 0.7 0.7 0.6 27,700 13,000 11,000 17,000 5,000


本町郵便局裏 1.1 1.4 1.0 1.0 0.8 18,500 22,000 12,000 33,000 10,000
足助町公民館裏 1.0 1.1 1.1 1.6 0.9 71,200 29,000 13,000 94,000 14,000
巴川 簡易水道水源 0.8 0.9 0.7 0.7 0.6 4,910 1,900 6,300 7,100 4,400
近岡小原橋 0.7 0.8 0.7 0.8 0.8 18,000 11,000 17,000 24,000 15,000 下流
※環境基準 2mg/L 以下 ※環境基準 1,000MPN/100mL 以下
※平成14 年度からEM の活用をはじめました。



◎平成16 年巴川「鮎ものがたり」



  • 5 月の連休明け、追分地区で天然鮎の大量遡上が確認されました。
    幅50cm 長さ50m の帯状の群れで、これまでの人々の記憶にないほどのものでした。
  • 盆休み中、 3日間で 150尾釣った人が現れました。
  • 10 月の雨の日、白鷺ヤナにおいて、一日 1,000匹の落ち鮎を記録しました。


●山間集落2地区の成果

下平集落 「16 世帯」全戸で活用

仁王川上流部



仁王川下流部
  • 1 ヶ月あたり1 戸60L のEM 活性液を活用しています。
  • 台所、お風呂、浄化槽のほか、田・畑など農業にも利用して
    います。
  • EM 活性液を活用した結果、左に示したような効果が見ら
    れました。
  • 源氏ホタルが多数発生した。

生物化学的酸素要求量(BOD)
調査地点 H15.4.10 H16.1.8
仁王川上流 0.5 未満 0.5 未満
仁王川下流 1.2 0.5 未満
環境基準(BOD) 2mg/L 以下

大腸菌群数
調査地点 H15.4.10 H16.1.8
仁王川上流 220 330
仁王川下流 4,900 23
環境基準(大腸菌) 1,000MPN/100mL 以下


◎巴川・矢作川など豊田市調査表による変動

○豊田市河川水質ベスト7  (BOD 年6 回以上測定平均値)
豊田市発行環境白書
平成10年度 平成11年度 平成12年度 平成13年度 平成14年度 平成15年度
1.犬伏川
(合前)
0.5 1.犬伏川
(合前)
0.5 1.犬伏川
(合前)
0.6 1.犬伏川
(合前)
0.7 1.犬伏川
(合前)
0.6 1.巴川
(滝穂橋)
0.7
2.巴川
(滝穂橋)
0.8 2.群界川
(群界)
0.8 1.群界川
(群界)
0.6 1.飯野川
(中橋)
0.7 2.巴川
(滝穂橋)
0.7 2.矢作川
(富国)
0.8
3.矢作川
(富国)
1.0 3.巴川
(滝穂橋)
0.9 3.矢作川
(富国)
0.8 1.巴川
(滝穂橋)
0.7 3.矢作川
(富国)
0.8 3.犬伏川
(合前)
0.9
3.飯野川
(中橋)
1.0 3.飯野川
(中橋)
0.9 3.飯野川
(中橋)
0.8 4.力石川
(合前)
0.9 4.飯野川
(中橋)
1.0 3.飯野川
(中橋)
0.9
5.矢作川
(豊大)
1.1 5.矢作川
(富国)
1.0 3.巴川
(滝穂橋)
0.8 4.群界川
(群界)
0.9 4.矢作川
(豊大)
1.0 3.力石川
(合前)
0.9
5.群界川
(群界)
1.1 5.力石川
(合前)
1.0 6.力石川
(合前)
0.9 6.矢作川
(富国)
1.0 6.力石川
(合前)
1.1 3.矢作川
(豊大)
0.9
7.力石川
(合前)
1.3 7.矢作川
(豊大)
1.2 7.矢作川
(豊大)
1.0 6.矢作川
(豊大)
1.0 7.群界川
(群界)
1.3 3.群界川
(群界)
0.9
平均値 0.97 平均値 0.76 平均値 0.67 平均値 0.84 平均値 0.93 平均値 0.86


足助中学校 3年B組の取り組み


◎総合学習にてEM 実習を実施 防火水槽の浄化









水深150cmの防火水槽
毎週20L投入しています。
透明度が35cmになりました。



10月15日現在。
2ヵ月半の成果です。


◎他にも校内で活用しています



ガラス、トイレ、教室内の掃除に、バケツに100ccのEMを入れ活用しています。
使用した水は合併浄化槽に流れ込み、浄化槽の機能が向上します。


◎EM 活性液の1 ヶ月の利用状況

〇一般家庭
 ・一次活性液(100 倍液+糖蜜500cc ) 45 組
   ※各家庭で100 倍に培養して使用します。
    二次活性液に換算すると  2,250L
 ・二次活性液          4,000L

〇観光施設(百年草・足助屋敷・公衆トイレ等)
 ・二次活性液          1,600L

 ・合計             7,850L

※ EM 工房もみじから出荷されるEM 活性液は、
  2L のペットボトルに換算すると、3,925 本に
  なります。
百年草

洗濯に
公衆トイレに投入
浄化槽へ投入

台所で使用
トイレの使用後に


山間集落2地区の成果

◎白山集落 「24 世帯」全戸で活用

白山の風景
  • 1 ヶ月あたり1 戸10L のEM 活性液を活用しています。
  • 台所、お風呂、洗濯、浄化槽などに使用しています。
  • EM 活性液を活用して1 年で次のような変化が現れました。


浄化槽へ投入




これまであまり見られなかった
タニシが大量に発生しました。



ホタルのえさとなるカワニナが
大量に発生しました。

今年は多くのホタルが
観察できました。